平成28年1月3日付けの佼成新聞です。白衣のお医者さんのやさしい笑顔がありました。「被災した方々の心と体を癒すと共に、断ち切られた絆を紡ぎたい」と、仮説住宅の並ぶ、福井県南相馬市鹿島地区の田園地帯に「絆診療所」を開院された遠藤先生です。
先生の思いにこたえて、東日本大震災を支援する本会「心ひとつにプロジェクト」から、医療活動を支えようと義援金300万円が寄付されました。本会のみならず開院されたことは、仮説住宅でお住まいの方々にとって、大きなよりどころになったと思います。
私自身20年前の阪神・淡路大震災で被災し、転宅を余儀なくされ、前へ前へと思いながら、実際は右往左往し、立ち尽くすばかりでした。とりわけ、夫の母の入院先も被災し、不慣れな土地での医療施設を探すのは難儀でした。生活全般に先の見えない消えぬ不安に、心と体が折れそうな毎日でした。
東日本大震災では、たくさんの人々が困難に直面し、ご苦労をされました。環境の変化は心と体に敏感に表れます。住まいが変わり、体が不調になることほど不安になることはありません。特に高齢者の方々にとって体調の不調はこたえます。「絆診療所」の開院で、仮説住宅にお住まいの方々、地域の方々、何よりも安堵されたことと思います。
待合室での”ちょっとした会話”も出会いになるでしょう。
未曾有の災害に遭遇した私達は、一人一人思いは違いますが、安心、安全の思いは同じです。「絆診療所」は人々の心をつなぎ、ほぐす安心のよりどころを感じる診療であります。皆さまの心に希望の灯りをつけたことでしょう。
1月11日毎日新聞の社説です。
”震災から5年”【希望の灯はともせたか】・・・思わず新聞に・・・「はい!」
新年の感動でした。 Y文書布教主任