【4月のメッセージ】日々ありがとうございます。
桜の花が満開になり、新学期を迎え、はつらつと出発できる4月に入りました。が、世の中は素直にその気分になれないでいます。全世界を「新型コロナウイルス」がまだまだ覆っている状態です。この全世界を覆っているコロナウイルスを霧と考えると、霧はいつか気化して必ず晴れてくるように、その日を祈願しながら待ちたいと思います。教団としては、「早めの閉鎖、遅めの再開」の方向性を大事にしています。よって、教団行事や教会行事も大きく変化してきています。教会の閉鎖期間も5月15日まで延長しました。今月予定の神戸教会発足70周年式典は、8月30日(日)に延期させていただきます。いろんな思いをおかけしますがどうぞよろしくお願いいたします。

会長先生は「佼成」4月号で「偏った見方を越える」と題し、「提婆達多品」の「私が仏の悟りを得て人びとを救えるのは、すべて提婆達多という善き友のおかげ」のくだりを通し、自分は正しいという偏りの見方をせず、仏性をひたすら信じる大きな心に切り替わるスイッチをもつことを教えてくださいます。
人間関係が悪くなるとき、たいていの場合、自分の思いや価値観で相手の言動を図り、自分が正しくて相手が間違っているという考えから抜け出せず、衝突したり溝が生じたりします。要因である固定観念や先入観にはなかなか気づけないのが人間です。会長先生は、「人生で出合うさまざまな出来事や人間関係」は「本来、ゼロ・ニュートラルである」とおっしゃられます。そこに好き嫌いといった感情で色づけしてしまうことが偏る要因になります。

今月は釈尊降誕の月。「南無新型コロナウイルス菩薩」によって、修行の根本道場である大聖堂や教会、地域道場に集えないという経験のない困難が続いているいま、会長先生がおっしゃる「すべての仏性をひたすらに信じる中で、矛盾や葛藤とも向き合い、相手をまるごと仏性として拝む」というご指導を心がけるとともに、年頭ご法話にある「即是道場」の精神(信仰姿勢)に沿って、これまで以上にご供養、手取り導きといった基本信行に邁進させていただきましょう。そして、すべてのご縁を私の「発(ほつ)」にして、「神戸から世界へ 時空をこえてつながろう」のテーマのもと「いまだかつてない」布教精進をさせていただきましょう。合掌

教会長 西村 季代子