教会長0512 今年もあと残りわずかとなりましたが、この一年を振り返ってみたとき今年という年は不思議な年回りであったことに気づきます。
 神戸教会は昭和二十五年四月十一日にその産声をあげ、本年発足五十五周年を迎えるわけですが、昭和二十五年というのは西暦でいうとちょうど一九五〇年に当たっており、ちょうど二〇世紀の真中に位置しています。本年は西暦二〇〇五年で今世紀最初の節目の周年を迎えたことといえます。また、現在の道場ができて十五年目にも当たっています。


 そして、阪神淡路大震災が平成七年、西暦にすると一九九五年に起こり、今年が一〇年目に当たり、県・市でもさまざまな行事が行われました。教会では会長先生をお迎えして真心からの慰霊式を行わせていただきました。また、本年は戦後六〇年目であります。六十年というと十二支、十干が一回りするわけですので、今年は本当に日本の社会そのものが大きく生まれ変わるときといえましょう。まさにこの戦後六〇年という中で、経済も社会も大きな変化を遂げており、教団としてもその変化をしっかりと捉えていかなければなりません。

 本年会長先生からお示しいただいた『斉家』を考え、御宝前を中心とした家庭づくりを目指していくことは、戦後あまりにも個人個人の権利の主張ばかりが横行し、家庭、社会のことを省みなくなったことへの大きな警鐘ともいえます。十二月号「佼成」の中で会長先生は“半眼の大切さ”と題して、次のようにご指導下さっています。

 「『人の振り見て我が振り直せ』といわれますが、この世は大いなる因縁の世界であり、そこに起こる現象は、みな仏の説法ですから、私たちは一切のものごとに学ぶ心を大切にして、日々の精進をいたしましょう。」

 いよいよ来年は、輝かしい開祖生誕百年を迎えるわけで、会長先生のお言葉をしっかりと心に刻んで新しい年をお迎えさせていただきましょう。                                   
合 掌