【7月のメッセージ】日々ありがとうございます。
今年は梅雨入りも遅く、梅雨の期間も短く梅雨明けするのではと水不足を心配しています。
今月の会長法話は「『自由自在』に生きる」です。「自由自在に生きられたら、どれほど幸せだろう」と考えるとき、別の見方をすれば、私たちが日ごろいかに不自由や不満を感じているかということだと教えていただきます。仏教では、欲にとらわれたり、自分の考えにこだわったりする心がすっかりなくなることを「遊戯」といい、そうした何ものにもとらわれない心のありようを「自由自在」ととらえています。「自在」には、観世音菩薩を観自在菩薩と呼ぶように、苦しむ人々の声を聴いて、意のままに救う働きや力という意味があります。つまり、人さまを思いやり、ともに向上をめざす生き方の中に「ほんとうの『自由』と『自在』」があることを教えていただきます。

そして、おにぎりの問題(目の前にあなたに与えられたおにぎりが二つあります。ところがまわりにあなたと同じくらいお腹を空かせた人が四人います。さてどうしますか。)に対して法華経の「譬諭品」の中で、「我はこれ衆生の父なり。其の苦難を抜き無量無辺の仏智慧の楽を与え、其れをして遊戯せしむべし」と「諸苦の所因は、貪欲これ本なり」の教相を通して、「智慧の楽」の受けとめ方(不足がもたらす苦悩を、自他の向上につながる楽しみや喜びとして受けとめる)を会長先生よりご指導いただきました。また「今此の三界は 皆是れ我が有なり」(譬諭品)とあるように、宇宙全体が私と一体であり、我がものとして、幸せや喜びを分かち合うことで苦悩を楽しみに変えていく、智慧と慈悲に満ちた行いをしていきたいと思います。「貧しい人は美しい」(マザーテレサの言葉)の中で、「スラム街でパンをもらうと、裏の人にその半分を分ける。またその裏の人に半分の半分を分ける・・・。」美しい光景を想像します。おにぎりもそうして分けていきたいと思います。

今月は、盂蘭盆会の月です。先祖供養を通して、今ある尊い命に感謝し、「自己を進化」しつつ、「大己」を胸に、さらなる布教精進をさせていただきましょう。  合掌

教会長 西村 季代子