【3月の教会長メッセージ】
2月は「逃げる」といいますが、節分会、涅槃会があり、あっと言う間に過ぎました。ふりかえりますと、年頭法話で会長先生は「有り難し」と感謝の受け止め方をどう見出していくか、1月に「地道に、淡々と」修行をして、2月には「気にしない人」になって仏さまにお任せの心になる思いやりの実践をしました。そして、3月は卒業があり、人生のひとくぎりや年度の替わりなど、自然に心を切り替えることができる有り難い月です。
今月の会長法話は、【肯定的か、否定的か】と、「前向きの力がわいてくる」ご指導を頂きました。自分ではどうしようもないことや逃れることのできない現象があります。
会長先生は、自らが味わった体の痛みを通して「つらい」「苦しい」「困ったものだ」「早く元どおりに治らないだろうか」と思う心は、現状に対する否定です。また、体の支障だけでなく、野菜農家にとっては恵みの雨が、洗濯物を干したり、観光を楽しんだりする人にとっては恨みの雨になるように、心は自分に都合よくはたらくことが多いのです。と私たちの心の動きを捉えて下さり、「感情をいったん離れ、客観的に、そして肯定的に見て、視野を広げると心が豊かになると思うのです。」不都合な現象の中に仏の手配があって、「同じような痛みをかかえる人を思いやれるいい経験だ」と受けとめ、「もし治ったときには、痛みもなくふつうに暮らせることがいま以上に『有り難い』と感じるはず。と、そのことをいまから楽しみにしているのです。」と、肯定的な見方をすると前向きな力がわいてくることを教えて下さいました。
また、仏教学者の紀野一義さんの言葉から「現象やものごとはすべて真実のすがたをあらわしている」という「諸法実相」の教えをもとに「肯定、肯定、絶対肯定」する以外に、受けとめようがない。どんなにつらいことも人生を豊かにする賜りものであり、肯定すべき感謝の対象にほかならないのです。①人を否定する気持ちのときは、「やさしさを忘れていないか」②現象を肯定できないときは「素直さを失っていないか」と、この2つのポイントをおさえて自己を振り返ってみましょう。今月は創立の精神をかみしめ、ものごとを肯定的に見て、大らかに楽々と生きて参りましょう。 合掌