【7月の教会長メッセージ】
先月は、中国の黒龍江省に慰霊に行って来ました。私は難民支援の活動に取り組んでいましたので、これまで約60カ国を訪問していたのですが、中国にはなかなかご縁がなくて今回初めての訪問となりました。一生忘れえぬ、強烈な体験となりました。戦争の犠牲となった日本人、中国人、中国に置き去りにされざるを得なかった日本人、それらの子をわが子のように慈しみ、育ててくださった中国人養父母の方々、墓前にて慰霊供養をさせて頂き、改めて戦争、戦いがもたらす深い悲しみと苦しみを心の底より見つめることができました。
民族、宗教等の違いにより、人が人を傷つけ、殺める、いつまで私たち人類はこのような愚かな行為を続けるのでしょう。今でも世界各地では、争いや紛争が起きているのです。本当に、真剣に、戦いのない世界を築くために、私たちにできる限りのことをしていくことが一番の供養になることを嫌というほど思い知り、一同、菩薩行に真剣に生きる決意をして帰ってきました。現在、取り組ませて頂いているARMS DOWNはまさしく、戦争の条件をなくしていく大切な運動です。開祖さまはお説法で「戦争は戦争をする条件があるから発生するのです。真剣に戦争を起こさない条件作りをしていかなければなりません。そのひとつが核廃絶、軍縮です。世界平和は簡単には実現できません。難しいからこそ、真剣に本気で取り組んでいるのです。」とお説きくださいました。
皆さん、私たちは先輩たちが残してくださった、素晴らしき伝統を後世に残して行く責任があるのです。中国慰霊もそのひとつです。日本人としては勇気の要ることです。しかし、臆することなく、開祖さまの弟子として、次世代に繋いでいきましょう。
会長先生は佼成で、「ありがとう」の言葉の持つ力の大きさをわかりやすく教えてくださっています。「ありがとう」の語源は「あり得ないこと、存在し得ないことを起こしてくださった!」と神仏を讃嘆して発した「有り難し」からきていること、お釈迦様の言葉として「自他の生命を尊び、向上をめざして謙虚さを忘れず、どのような現象も笑顔でありがとうと受けとるとき、そこに最上の幸福がある」と教えてくださっています。
真の平和、幸福は、地球上の一人ひとりが、神仏に、そしてお互いに「ありがとう」の心で生きる、その「ありがとう」の心が、戦い、戦争のない世界をこの地上にもたらす原動力となるに違いありません。この夏は、「ありがとう」の心で、ARMS DOWNに取り組み、夏の暑さを、燃える心で吹飛ばしましょう!世界中のみんなのために! 合掌