8月の教会長さん7月16日から約1週間にわたって、第8回中国方正慰霊参拝に行かせていただき、オリンピックを目前に控えた中国の大きなエネルギーとダイナミックな力強さを感じて帰って参りました。
方正での慰霊供養そして旧731部隊に於ける慰霊供養を通して最も強く感ずるのは、やはり現地に行ってみないと、本当のところは分かりにくいということでありましょう。中国東北部、旧満州の地において、昭和20年8月という緊迫した状況の中で、


当時の日本人が何を考え、どのように行動したのか、それは現地に行って初めてその思いの一端を知ることができるように感じますし、ましてや、旧731部隊において、人体実験というあまりにも非道なることが行われたことの痛みは、現地に行ってみないとなかなか分からないと思われます。方正での慰霊供養では、ご供養が始まると同時に激しい雨に打たれ、そしてご供養が終わるとともに今度は暖かい日差しがさしてきました。これはまさに、この地で亡くなられた方々が遠く日本から訪れた私たちにその感謝の思いを伝えようとしている、とそう思われてなりませんでした。
今回青年が9名も参加できたことは大変素晴らしいことで、かつてこの中国東北部において多くの老人婦女子がその尊い生命を失い、そこに立正佼成会神戸教会では毎年慰霊参拝し、2002年には会長先生よりご揮毫をいただいて「日中友好世界平和」の塔が建立されましたことは、実際その目で見ていただき、多くの方にお伝えしていって頂きたいと熱望いたします。また、旧731部隊の遺構陳列館においては、現地の王館長さんに青年の思いとして、是非この地に私たちの慰霊の気持ちを表わす慰霊碑或いは観音菩薩像を建立したい旨をお伝えさせていただきました。
今月は、戦争犠牲者慰霊・平和祈願の月でもあります。私たちは戦争の現実を知ってこそ、平和の有難さ、尊さを痛感いたします。過去の戦争の事実から目をそむけることなく、その中で尊い命の犠牲を払った方々に対する私たちの責任としても、しっかりと平和な社会、国家、世界をつくっていく事を決定させていただきましょう。  合掌