日々ありがとうございます。
朝晩が涼しくなり過ごしやすい季節となりました。インフルエンザやコロナ感染があちこちで発症しております。手洗い・うがいなどの励行を徹底し、感染に気をつけていきましょう。先月は、17日に本部御本尊勧請式(本部配信)を昨年に続き今年も教会にて執り行わせていただきました。勧請家が御本尊さまの後押しを受け益々のご発展と布教精進をお祈り申し上げます。
今月の会長先生のご法話は「心も体も傷つける『怒り』」です。日常生活の中で起こる「怒り」をどのように受けとめて抑えていけばよいかをご指導くださっております。仏教での三毒(貪欲・瞋恚・愚痴)は、心だけでなく体の状態にも影響を与える毒といわれます。ことに「瞋恚=怒りや憎しみ・恨みの感情」が肉体に与える悪影響は、科学的にも証明されており、「怒りは自分に盛る毒」ともいう言い伝えもあることを教えていただきます。ただ、「公憤(こうふん)=国や社会を思う憤り」という怒りがあり、ときに多くの人の役に立つ行動を起こす動機にもなることもお伝えくださっております。「怒りの6秒ルール(心を別に移す)」を心得て毎日笑顔で過ごしたいものです。
法華経の観世音菩薩普門品に「若し瞋恚多からんに、常に念じて観世音菩薩を恭敬せば、すなわち瞋を離るることを得ん」とは、怒りを覚えた瞬間、観音さまを念ずることで自分のなかの仏と向きあい、仏と一体の自分を自覚すれば、怒りもおのずと鎮まってくるということです。また、易経「山澤損」の教えから、自分が損をするように思えることも怒りや欲をおさえて受け入れ、身を削って人の役に立つならば、結果としてその人の「徳」が高まると教えていただきます。「損して徳を得る」です。損をすることも怒りに冒されない一つの心の備えといえそうです。無駄なものは何もないことにも通じていると思います。
高齢で美容師をされている会員のAさんは、1日お一人のお客さんの予約で、ゆっくりていねいにカット・カラー・パーマ等をされながらお客さんとお茶を飲んだり、時にはお昼ご飯を出したりして楽しんでおられます。「あまり儲けはないけど、元気をいただいている。損して徳をいただいている」と言っておられます。90歳までやりたいと言われるそのお顔は輝いて見えます。
今月は、開祖さま入寂会の月です。開祖さまを偲び、「追慕・讃歎・報恩感謝・継承・誓願」の意を新たにし、5年ぶりの生誕地まつりの参加を通して、73周年の感謝御礼とともに他の人と共に救われていくこと(自他一体)を願って布教精進させていただきましょう。どうぞよろしくお願い申し上げます。
合 掌
教会長 西 村 季 代 子