昨年12月2日、ネパールの地に本会の支部道場が建設され、会長先生の手によって本会の本尊である久遠実成大恩教主釈迦牟尼仏が勧請されました。インドから中国、朝鮮を伝わって日本に仏教が伝わり、今再びお釈迦さまのお生まれになった地へ仏教がそれも在家仏教の形を持って伝えられたということには大きな意義があると思います。
立正佼成会は在家仏教教団であります。
お釈迦さま滅後2500年を経てこのような素晴らしい教団が日本において生まれました。一般信者は、出家者に布施をさせていただき、その功徳を頂く、というあり方ではなく、在家の信者さん自身が色々な生活苦を抱えながら、そのなかでお釈迦さまの教えを実践し、成長していくという在家仏教のあり方こそ、むしろお釈迦さまの本意だったのではないでしょうか。この在家の菩薩の象徴として法華経従地涌出品で説かれるところの地涌の菩薩の存在があります。今月5日から私はそのネパールへ行かせて頂き、新しく生まれたばかりのネパールのカトマンズ道場にも参拝させていただきますが、そのカトマンズの道場では地涌の菩薩とも言うべきたくさんの信者さんが集まって私たちを待っていてくださる、と伺っています。立正佼成会の新しい在家仏教の形が、お釈迦さまのお生まれになった地において今花を開きつつあるのではないかと私には思われてなりません。
今月の『佼成』のなかで、会長先生は「暮らしの中の信仰」と題し、「信仰即生活、生活即信仰」ということを立正佼成会では大切にしてきたとご指導くださっております。この「信仰即生活、生活即信仰」というあり方こそ在家仏教の基本となるのではないでしょうか。会長先生のご指導のとおり、日々の生活の中で釈尊が説かれた法をしっかりと受持し、布教伝道の誓いを新たに精進してまいりましょう。 合掌