中国慰霊1中国黒龍江省方正地区慰霊訪中団に参加して参りました。

関東七三一部隊が行なった人体実験・生物兵器の実験は、本当に「和」の心、「和」の精神を持つ日本人が行なった事なのか、と信じられない思いでした。

私は、30代の頃、作家の三浦綾子さんの「銃口」というタイトルの「昭和と戦争」を描いた作品を読みました。逃避行する様子が描かれていて、その光景を想像しながら涙して読んだ記憶があります。

現在では、日頃テレビで報道される限りの範囲内でしか中国のことは解っていません。
ですから、中国という国には余りというより全く良いイメージはありませんでした。

今回、事前学習で当時起きた戦争のことを学び、実際に現地に行く中で、戦争は国と国、上層部の政治的目的を達成するだけのもので、いかに勝ち負けに関係なく国民が犠牲になるものと、七三一部隊罪証遺跡陳列館で目の当りにしました。

中国慰霊2 また、方正地区の日本人公墓・義父母公墓にお参りさせて頂き、「さぞかし辛かったであろう」、「日本に帰りたかったであろう」と言う思いが込み上げました。

この悲劇、いやそんなものでは現せない、筆舌に尽くし難いものであったであろうと強烈に思い知らされました。

慰霊を終え、方正地区からハルピンへと向かうバスの中から、広大な大地を眺め、行けども行けども広がるトウモロコシ畑、71年前ロシア軍に侵攻され逃げ惑ったであろうこの場所で、当時の方々の思いに心を向け想像すると、涙が流れました。

やはり「百聞は一見にしかず」行じなければ何も得るものはないと、今回の慰霊に行かせて頂き、実感しました。

私自身がこれから平和を祈り、反戦を若い人に語り継ぐ時、今回のこの体験が本当に意義深いものになること。そして、実際に現地に若い人が足を運んでいただける関わりをすることが、大戦で犠牲になられた多くの方々の慰霊になるものと考えます。

そして、現地のガイドの湯さんを始め、関係者の方々の温かい心に接し、国は違えども人と人との関係は変わらない。相手を思う心が平和をつくるのだと強く思わせて頂きました。 合掌