年末にこんなお勉強があると知った時、わぁやってみようかなと受講条件の一つ、原稿用紙5枚の作文に即、取り組んだのが、穂高の保養所。家族が寝ている間、四時起きでシーンと静まり返る廊下に椅子を置き、仏さま開祖さまの息を感じながら、一気に書き上げた。(と言うかスマホに打ち込んだ。)

しかし、その日婦人部長さんとのやりとりで研修は平日泊の2日間、6回コースだと知る。
主人の帰りはほぼ毎日深夜、実家は遠く、主人の両親は他界、子供二人、おまけに長男Kちゃんは発達障害。これでは、諦めざるを得ない。
婦人部長さんは「ご主人と相談してね」と言葉を返してくれたが主人とは「土日じゃないなら無理だね」と言うことになった。

それから3カ月、私はすっかりこのお勉強のことを忘れていた。
仲良しの婦人部さんが受けると聞いたとき、「羨ましいなあ」と心が少し動いたが、「家事を犠牲にしてまで私は行きたくないから・・・」と納得していた。

がしかし、来たのである~。赤紙ならぬラインのお知らせが。もちろん婦人部長さんから、それも支部長さんの折り紙つきで。申込みの締切がその3日後、

人数が集まらず開催が危ぶまれる中、私の名前があがったらしい・・・
「教会あげて、支部長さん主任さんも精一杯バックアップする。」「特例で宿泊は免除」と言って頂き、この条件ならいけるかなと思いながら、「でもなんで人数調整のために私が出なくてはならないの?」と、そんな思いを抱える私に、「今のあなたにぴったりの、今を逃したら得られない学び、そしていつもがんばるあなたにご褒美よ」
と支部長さんはおっしゃいました。

「そうかなー」と思いながらも、半分は信じられず・・・

そのせいか、思わぬことが次々起こる。
長男が遅刻ばかりしていたある日 近所の同じクラスのお母さんから、叱責されたり、そのショックで普段元気なのだけが取り柄の私が体調不良の数日を過ごすことになったり・・・

やっぱり、障害児がいる我が家は2日家を空けることなんて無理だ。

最後は結局ここに行きつき、都合の悪い出来事はこの勉強に行けるか不安で頭を抱えているせいにしている私。

もう、過ぎ去るまであまりこのことは考えずに過ごそう。主任さんにも話を聞いてもらい、私の心に寄り添ってもらったのだし。

何がいやなのか、いつもやっている家事が十分できないこと? 他のやりたいことが制限される?

とにかく、「2日間、家を空けることに抵抗があるのだ!」 「いやなものはいやだ!」と心は駄々っ子のようになっていた。

しかし、それまでにやりたいこと、やらなくてはいけないことを精一杯やってみた。
作りたい料理、お菓子づくり、友達にプレゼントしたい手芸、出かけたい場所、掃除、両親への近況報告、子供の写真の整理など。何だかいつも億劫になっていたことがかえって思い切ってできた。

「なんだ~」 研修を受けるからって何もできなくなるわけではなく、やる気いっぱいにこなしていける自分がいた。

そんなこんなでやってきた研修当日、支部長さん主任さん&主人にどんなことを協力してもらいたいかをお伝えし、私もできるだけの準備をして挑む。がしかし、当日長男を何とか遅刻しないよう着替えを手伝い、食べさせ、トイレのフォローをして、普通の小3児にしないようなフォローをして、それでも気の乗らない長男をついにはガミガミ怒ってしまった。

けれど、最後は言い過ぎたと謝り、玄関で、「Kちゃん、あなたは本当はいい子なんだよ」とハグして送り出した。

しかし、それから20分経ったころピンポンが鳴った。すぐに長男だと思った。トイレも行き、忘れ物も確認したはずなのになんで?
聞いてみると、私が早く早くと追い出すようにしたせいか、エレベーターのところで時間割をしたと言うのだ。

私はこの言葉にさすがにもう一度切れて、「早く学校行きなさい」とばかりドアをバタンと閉めた。

「あー、やっちゃった~」という後悔と共に、私は次男を幼稚園で降ろし、教会に向った。

研修の教室に入ってもその自己嫌悪がなかなかぬぐえなかった。

自己紹介が始まり、私は婦人部としては年がかなり上ということ、障害児がいることを含めて話した。なぜかいつもどこでもこれが私のネック、肩身が狭い思いの原因。

そしたら、向えに座っていた二人のうち一人が「私も二人、アスペルガーの子供がいるよ。他二人子供いて四人の母親。」
そのお隣の方が「私、早生まれだから、学年一つ上だよ」とその瞬間私の頑なな心がゆっくり解けていくのがわかった。

こんな勉強の初日を迎えた私です。(ブログ担当者T.S) つづく