支部壮年部員 U.さんよりメッセージです。
新年快楽(明けましておめでとうございます)!
中国に来てもうすぐ3年になりますから、お正月は中国で
3年連続過ごした事になります。
神戸は結構寒いらしいですが、小生が住んでいる広東省は朝晩は
さすがに上着を着ますが最高気温が20度を越える日が少なくなく、
夏物で過ごす事も時たまあります。
来年2月の旧正月休みに帰国いたしますので
皆さんの顔をのぞきに行かせて頂きます。
小生が仕事をしている広東省の東莞(トンガン)市は広州と香港の間にある街で
中国第3の川、珠江の河口に位置しております。現在は中国有数の工業地帯ですが、
かつては鎖国時代の長崎と同様に清王朝時代に唯一外国に門戸が開かれた
広州に向かう船が必ず通過する、国防上重要な位置にあり幾多の要塞や
アヘンなど密輸品を取り締まる役所が設けられました。
そのため中国が西洋列強に侵略されるきっかけとなったイギリスとの間に1840年に
勃発したアヘン戦争の戦場にもなり多くの犠牲者を出しました。
現在はそれら要塞の多くはアヘン戦争などで破壊され現存しているのは
ほんの数箇所ですが、その中の一つの虎門要塞に今までなかなか行く機会が
なかったのですが、休日を利用して行って見る事にしました。
上の写真のように要塞が築かれ、アヘン戦争の際、広州に攻めあがる
イギリス軍艦を砲撃しましたが、艦砲射撃により陥落しました。
後方の橋は珠江にかかる虎門大橋で、小生も仕事やプライベートで
この橋をよく利用しますが、交通量が非常に多いため渋滞にいつも悩まされますが、
橋の上からも要塞を見る事ができ、よりリアルさを感じられるのでは、と思います。
なお、中国では歴史的名所や博物館の多くはパスポートを提示すれば
無料で参観できますので、中国に行く機会があればぜひ行ってみて下さい。
虎門要塞にある火薬庫です。現在はアヘンなど麻薬のおそろしさを伝える陳列館になっています。
現在も珠江は重要な交通手段で昔と変わらず広州を行き来する船が盛んに航行しておりますが、ここで本当に戦争があったのか、と思うほど平和を感じさせられます。なお、船の向こうの島にも要塞が築かれており、軍事的に重要な川であった事が分かります。
アヘン戦争での敗戦をきっかけに許す結果となった諸外国の中国侵略は1945年の
日本敗戦まで約100年続く事になりました。これは中国人にとって決して忘れる事の
できない屈辱的な出来事であったように感じますが、それに耐え乗り越えてきたからこそ
今の元気な中国があるようにも感じました。
またそのような事を二度と繰り返してはならない平和を思う気持ちも同じであると
改めて感じさせて頂きました。
今後も、中国での新たな発見をご紹介させて頂ければと思っておりますので、
宜しくお願い致します。
謝謝!下次再見(またお会いしましょう)!
合掌 H.U. In 広東省東莞