H.F(高2)
私は3月27日から31日まで、近畿支教区カンボジア平和使節団の一員としてカンボジアに行かせて頂きました。今回の平和使節団の大きな目的であるキリングフィールドで慰霊供養をしました。そこにはかつてポルポト政権によって殺害された、200万人のうちの、たくさんの骸骨が置かれていました。多くの尊い命が奪われたという現実を知り、改めて命を大切に生きていこうと誓いました。一人でも多くの方に成仏していただきたいと、一生懸命ご供養しました。
スラムでは、首都プノンペンから少ししか離れていないのに、異様なにおいのする大量のゴミ山とゴミ山の横にバラックが建っていて、そこに住む人々の姿は、あまりにも日本の状況と違っていて驚きました。
一番うれしかった事は、滋賀教会のスマイルプロジェクトで、皆さんからの寄付金で作った井戸を視察するという代表6人のメンバーに選んでもらえて、出来上がった井戸を見れた事です。大型のバスで現場に行くのは困難な事がわかり、団長の滋賀教会長さんと誓願で自ら行きたい人だけが行けたのです。私は、スマイルプロジェクトに関しては絶対に行きたい、実際に見たいと強く思っていました。井戸は地下21メートル掘ってあり、井戸のおかげで、バナナやサトウキビ、ココナツを作る事ができ、今ではそれを市場に持って行き、現金収入を得られるようになって本当に感謝されていました。これをぜひ近畿支教区、特に神戸教会に伝えていきたいと思いました。実現に向けてがんばりますので、ご協力お願いします。
次に最終日に、スナーダィクマエ孤児院の経営者、メアス博子さんに出会えたことも、とても印象に残りました。親からの虐待や、きつい労働をさせられてきた孤児18人を預かり、最初は孤児院の運営費を博子さんがなんとか出していたそうですが、これでは自立支援にならない、子供たちと一緒に運営したいと考え、今では資金の半分を、子供たちが書いた絵やポスターを展示会に出したり、自分たちが作ったTシャツを売って孤児院を成り立たせていました。また3つの生活するルールがあり、1:嘘をつかない 2:物を盗まない 3:一緒に暮らす人を大切にする。この事が彼らの自立のために大切な事だそうです。子供たちは日本語が上手で、将来カンボジアに来る旅行者にカンボジアの良さを伝えたいという子、日系企業に就職したいと笑顔で話してくれる子など、夢をしっかりと持って、生き生きしていました。博子さんは素晴らしい仕事をされているなと思いました。博子さんは甲南大学の出身だと聞き、私の家が甲南大学のすぐ近くで、子供たちが書いた絵の展示会を甲南大学でも開催されているそうなので、ぜひ行ってみたいです。またいつかスナーダィクマエ孤児院の子供たちと再会したいし、私が現地に行って、もっと彼らのために動きたいと思います。
カンボジア平和使節団の活動を終えて、私は自分の夢ができました。今までは好きな英語を活かして仕事がしたいと漠然と思っていましたが、ツアーガイドさんがとても気さくな面白い方で、私もこんな素晴らしいツアーガイドになりたいと思いました。ピカピカチューリップのついた目印棒は、周りの外国人が振り返るほど目立って、迷子にならずにすみました。、タブレットに大事な連絡事項を書いて、にぎやかな所でも目で確認できるようにとの心配り。いつも私たちの目線で考えてくれて、本当に嬉しかったです。日本と世界の架け橋になれるような、一人でも多くの観光客に喜んでもらえるようなツアーガイドになりたいです。今回、声をかけてくださった教会長さんをはじめ、応援をいただいた神戸教会の皆様、平和使節団の皆様、ありがとうございました。 合掌