涅槃会(ねはんえ)
<お釈迦さまのご命日>
涅槃とは仏教用語で、吹き消すこと、又は消滅の意味があります。涅槃とは、お釈迦さまの入滅(死、又は広く高僧の死)された2月15日に行われる法会(ほうえ)のことです。これは仏教三大行事(涅槃会・降誕会・成道会)の一つです。
お釈迦さまは、2500年前80歳の長寿を全(まっと)うされて入滅されました。
当時のインドの平均寿命は57歳で、かなりの長生きをされたことになります。
そして入滅される時、最後の教えとして弟子達に、自灯明(じとうみょう)・法灯明(ほうとうみょう)を説かれました。これは、よく整えられた自らを拠りどころとし、正しい教えを拠りどころにするということです。
涅槃会におまいりさせて頂いて、筆者はとてもこの教えを身近に感じられる出来事がありました。
導きの親(立正佼成会の信仰を教えてくれた人)が、病気療養の末亡くなった時、また、幼い子の手を引きながら、共に修行した先輩会員の方が、故郷の家を継ぐため帰郷された時、身を切られる様に辛く、悲しく、そして寂しい経験をしました。
しかし、自灯明・法灯明の言葉を噛み締める時、お釈迦さまは、いつも姿は見えないけれども、私たちの傍にいて、見守ってくださっている事を理解できました。
二人の大切な人達も、きっと遠くから見守ってくださっていると思う時、私の寂しさも和(やわ)らいでいったように思います。この度の涅槃会によって、懐かしい人達を思い、新たな気持ちで、今年一年を精進してまいります。
合 掌